映画『ドクター・ストレンジ』を『シャーロック』ファン目線で観た感想
先日、映画『ドクター・ストレンジ』をHuluにて初めて観ました。観ようと思ったきっかけは僕が好きなBBCドラマ版『シャーロック』で主役を演じるベネディクト・カンバーバッチが主演だから、という超ひいき目のものです。今回は『シャーロック』のファン目線で観た『ドクター・ストレンジ』の感想を書いていきます。(ネタバレを含みます)
※Huluでの配信は12月15日までです。
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シャーロック・ホームズを連想させる人(モノ)たち
悪役カエシリウス役のマッツ・ミケルセン
宿敵カエシリウスとして登場したマッツ・ミケルセン。ドラマ『ハンニバル』等で有名ですが、彼のお兄さんであるラース・ミケルセンが『シャーロック』のシーズン3第3話に登場しています。
ラースは『シャーロック』でチャールズ・マグヌッセン役で登場しました。マグヌッセンは「恐喝王」と呼ばれ、あらゆる人々の弱味を握って圧力をかけるという、まさに見えないチカラで人を支配する存在です。ジョンやメアリーなどシャーロックの周りの人たちを脅し、シャーロックさえも術中におさめてしまった強敵です。
そんなマグヌッセンはシャーロックに脳天を銃でぶっ放されるという最期でした。『ドクター・ストレンジ』でベネディクトさんは、そんな因縁の相手の弟さんと戦いを繰り広げます。兄がそんな形でやられたんだから、そりゃ弟のマッツもダークサイドに落ちるってもんです。
ヒロインのクリスティーン役のレイチェル・マクアダムス
ストレンジの同僚の医者で恋人のクリスティーンを演じるレイチェル・マクアダムス。彼女はガイ・リッチー版『シャーロック・ホームズ』にてアイリーン・アドラー役として出演しています。
アイリーン・アドラーはシャーロック・ホームズの恋人というわけではないですが、今回演じるクリスティーンは同僚で恋人という、似たようなポジションに来たなと感じました。知的な男がお好きなのか、それとも知的な男の恋人というイメージを向こうでは持たれているのか。
しかしかわいい。医療現場でのシーンでもプライベートのシーンでも両方かわいい。驚くことに?ご本人はもうアラフォー女性。白人は劣化が早いとは何だったのか。
ストレンジが身に付ける赤色の「浮遊マント」
本編の途中でストレンジのことを気に入ったようすの「浮遊マント」。このマントは意思を持っているようで、さまざまな形でストレンジを助けます。
本編では、ストレンジがこのマントの襟をシャキッと立たせるシーンがありますが、その姿がシャーロックに似ている!『シャーロック』でもロングコートの襟をカッコよく立てているベネディクトさん、『ドクター・ストレンジ』でも監督から「やって」と言われたのかな。
マントの襟が勝手にベネディクトさんのお顔をなでなでするシーンがあります。テレビCMでも流れた、ストレンジが”Stop!”というシーンです。「どっかの探偵さんの真似かい?」とでも言うかのように。
本編についての普通の感想
ストレンジが手を負傷する事故について
あらすじでは事故によって神の手を失ったとあります。どんなひどい貰い事故に遭うのか、それとも医療現場での不幸な事故なのか、と冒頭からいろいろ勘ぐって見ていたのですが、普通に車の運転中の不注意による交通事故でワロタ。これでは悲劇のヒーローになりきれない。
クリスティーンに当たってしまうストレンジ
事故の後、あらゆる手術を受けても後遺症の手の震えが治らず、クリスティーンに当たってしまうシーン。ベネディクトさんの”So much!”がすごく嫌味っぽい言い方で、ノンネイティブな自分でもその攻撃的な感情が伝わってきました。文字に起こすと”Soooo much!”ぐらいか。ベネディクトさん好きやけど、何もそこまで言わんでも・・・(演技への褒めことば)。でも悲しむクリスティーンもかわいいからいいや。
たまに笑い所があって、暗くなり過ぎないのが好き
主役のベネディクトさんは良い意味で渋いおじさんでシリアスな役が多いです。そんな彼が主人公を演じるのでストーリーも重いのかなと思ってました。しかしところどころ笑いを誘うシーンがあり、雰囲気が暗くなり過ぎなくてよかったです。カエシリウスに話が通じてないところは最高にStrangeだし、ラスボスのシーンもシリアスかと思いきや結構シュールで力が抜けちゃう。
あと、エンシャント・ワンから洗礼を受けるシーン、ベネディクトさんが終始叫んでてかわいかったです。ベネディクトさんはどうしても『シャーロック』のイメージが強いので、あの低音ボイスでの雄たけびを聞けて満足。あのシーン、『鋼の錬金術師』の「真理」もあんな感じなのかなぁと思ったり。怖くて実写映画観に行ってないけど。
全体的に・・・
『シャーロック』主演のベネディクトさんが出てるからという理由で観た『ドクター・ストレンジ』ですが、また違ったベネさんが見られて楽しかったです。シャーロックもストレンジも高慢なところがある役ですが、それぞれ違ったキャラクターとして見ることができました。ストレンジは高慢だけど社会不適合者ではないし、シャーロックは良い大人ですが可愛げがあります。本編でも赤ちゃんに喩えられてるし。シャーロックファンとしても満足、そうでなくてもボリュームのある楽しい映画なのはさすがマーベルだなと思います。
こんな感じで終了です。